飛翔

作品原案として書き連ねています。 書きかけで試行状態ですが、踏ん切りをつけるために、一度手を離すことを目的としています。

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「『中の茶屋』での交流」:福島の子規2-15

 桑折の葛の松原では、葛の松原それ自体とか、「くずの松原といはるゝ身こそうれしかりけれ」と詠んだ權上僧都覚英とかかわって散策してしまう。
 しかし、子規を散策するという観点なら、それらを背景に感じながらも、立ち寄った茶屋に焦点をあてるべきなのかも知れないということで、その背景を軽く感じながら茶屋に焦点を当てた散策をしてみようと思った。

 人力車で飯坂を出発した子規は、十綱橋を渡って、桑折街道を進んだはずだ。芭蕉が歩いたと思われる西根堰沿いの道ではなさそうだ。その途中で、葛の松原の茶屋で休んだということになる。
 「はて知らずの記」では、この葛の松原について古歌に世の中の人にはくずの松原といはるゝ身こそうれしかりけれと詠まれている所だとだけ紹介する。權上僧都覚英については、その名も知らせず、古歌を詠んだ人という概念だけの紹介だ。

 子規が茶屋に着いた時、野面から吹いてくる風が寒くて、病の体には耐えられなかった。あまりに顔色が悪かったのか、茶屋の老婆にいたわられてしまう。
 この場面、子規の交流性にかかわる考え方の変化を重視するなら大切なのではないかと思える。
 「はて知らずの記」では、福島に着いて、宿の主人と雑談の中で俳句について語り合い、飯坂の宿ではアメリカ行きを夢見る若者と話したことを記す。そして、この茶屋では女主人との交流を記す。西行ともかかわる權上僧都覚英は、古歌を詠んだ人としか据えられていない。權上僧都覚英を訪ねたことよりも、茶屋でのこの会話が大切なことだったのではないかと思うのだ。

 その茶屋があったであろうあたりの雰囲気を写真におさめてこようと出かけてみた。
子規の句碑

 すると、道端に案内の標柱が建っていて、ここが子規が休んだ中の茶屋跡ですという案内があった。そこには、ここで詠んだ子規の句碑が建てられていた。
       中の茶屋跡

「はて知らずの記」には、いたわられた子規と側にいたお嫁さんのやりとりが記される。

 (子規が、)「病ではない。」というと、側にいた御嫁さんがほほ笑んで、
「都の人は色白だから、我々は、土地の百姓しか見慣れていないので、わずらっているのかなと見えても、そうではないんですね。」などととりなしてくれる。
 子規は、そのやり取りの中で、田舎訛りもなかなか趣があるなあと感じるのだ。


 「人くずの身は死にもせで夏寒し」
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テーマ:エッセイ - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/10/04(月) 10:03:13|
  2. ○ 福島の子規(ノンフィクション)
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Author:親馬シン
 原点であるフィクション「夜の長い街にて」を整理していく中で、自分が求めていたものの輪郭が明らかになると思っていた。
 しかし、実際にはそうはならなかった。

 今は、知りたいことを追い求め、何も考えずに書きとめるだけだ。それでも充分満足している自分を感じている。

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