飛翔

作品原案として書き連ねています。 書きかけで試行状態ですが、踏ん切りをつけるために、一度手を離すことを目的としています。

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「『葛の松原』に立ち寄り、桑折を過ぎ去る子規」:福島の子規2-16

 子規は、「葛の松原」の茶屋から桑折駅に向かい、ここから福島を去る。当然、桑折の街中を歩いているわけだが、ここは省略される。「奥の細道」の芭蕉も、この桑折を記さなかったが、子規もまたこの桑折を記していない。このことに、子規の意識の変化を感じるのだが、どうだろう。

 「奥の細道」の芭蕉が、通っているはずなのに記さないのは、桑折だけでない。本宮から二本松の黒塚までも桑折と同じように記さない。しかし、子規は、そのことを踏まえてここを記している。その対応の違いがあるように思うのだ。

 子規は、郡山から汽車に乗って本宮へやってきた。数年前に本宮は洪水による被害があって、その痕跡を残すなどと本宮についてその風景とのかかわりを紹介している。そして、そこから杉田宿経由で二本松に向かう街道を歩く風景を描写する。

 水無月やこゝらあたりは鴬が

 そこに、芭蕉への思いを重ねる。名所旧跡は無いけれども、200余年の昔、目の前の景色に芭蕉翁もこの道を歩ったであろうことを想像しして歩いている。

 その人の足あとふめば風薫る

 ところが、この桑折ではそういった想いを抱いたという気配を見せない。茶屋の続きは、一行空いて、突然桑折駅から汽車に乗っている子規の描写となる。
         桑折駅
 桑折より汽車に乗る。
 伊達の大木戸は、芭蕉は大そうに「伊達の大木戸」を描くが、子規は「夢の間に過ぎてしまって岩沼に下って行く。」と描写する。
 ここで、「武隈の松」も聞いただけで行かなかったが、実方中将の墓所ばかりは行きたいので、地図を使って笠島へ向かおうとすることも記す。
 これも、子規の意識を表しているように思っている。
 茶屋で詠んだ句からも、子規は「葛の松原」を意識していることは分かるのだが、「武隈の松」も意識していることは、そのことが確実であることを指していると思うのだ。更には、実方中将にもこだわっている。それなら、西行ともかかわる權上僧都覚英だって意識しているということだ。それを、裏の表現としているのだと思うのだが、深読み過ぎるのだろうか。
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テーマ:エッセイ - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/10/05(火) 17:33:28|
  2. ○ 福島の子規(ノンフィクション)
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  4. | コメント:0
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Author:親馬シン
 原点であるフィクション「夜の長い街にて」を整理していく中で、自分が求めていたものの輪郭が明らかになると思っていた。
 しかし、実際にはそうはならなかった。

 今は、知りたいことを追い求め、何も考えずに書きとめるだけだ。それでも充分満足している自分を感じている。

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