飛翔

作品原案として書き連ねています。 書きかけで試行状態ですが、踏ん切りをつけるために、一度手を離すことを目的としています。

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「地獄と極楽が並ぶ信夫山」:福島の子規2-20

 子規は、街外れの青田の中を信夫山に向かう。
 宿泊した宿が某所だから、出発点ははっきりしない。ただ、駅近くの宿だったような感じはする。実際に歩ってみると、天神様への道よりは東側、監獄署通りよりは、西側の畦道のように想像する。そして、祓川の手前でFTVの西側を現在の検事局に向かう道路に出たのではないかと想像する。
 信夫山は、どこからみても北側に横たわることには変わらない。青田の畦道を伝って信夫山をめざす。

 山裾にたどり着いた子規は、月明かりに見えた監獄署と公園が相並んで見える景色を、地獄と極楽の掛け軸を並べて懸けたようだと描写する。左手が地獄で右手が極楽だ。
 そんなふうに見える位置は、監獄署通りよりやや西側だろうか。
       職安前の塀

 子規が地獄に例えた福島監獄署は、明治17年5月に南裏通りから信夫山際に新築移転されたものだ。建物群の中に、当時の郡役所の物見塔と同じような装飾の八角の監視塔3階建てが威圧していたと思われる。
 しかし、もう一方では、この監獄署はこの時代の文明開化を徴する福島自慢の西洋式建築物だ。この福島監獄署は、建築当時東北一を誇り、その後、仙台の監獄署が建てられて、それに次いで立派な建築物だったと聞く。

 「明治の洋風建設~福島県西洋造の記録と研究(草野和夫著)」に掲載される写真は、東北博覧会に掲示されたもののようだ。
 数多く配置される大小の建物の中で、特に目を引くのが既決監棟だ。
 中心に八角形の三階建て監視塔があって、そこから監房棟が4棟、四方に放射状に配置されるという「西洋造り十字型真棟3階建」の建物だ。これが、北奥の高台に建っていたようだ。
 その西側手前に二階建て十字型の未決監棟の建物が配されている。その東側に、平屋建ての西洋造の女監、既決監の両棟が配される。更にその手前に、7棟の工業場や教講堂、人民控所平面所をはじめとする尋常造り(和風)が配置されている。
 「森合郷土史」では、この監獄署へ向かう線を「監獄署通」とし、監獄へ水道を送るために新たに開発された道を「監獄新道」と紹介している。これは、監獄署という近代設備の建設は、この地域のライフラインの近代化の整備に貢献したという側面をもっていることを伝えている。
        黒沼の向こうの信夫山公園

 そして、右手に極楽の信夫山公園が配置されるという構図を描く。
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テーマ:エッセイ - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/10/09(土) 11:42:17|
  2. ○ 福島の子規(ノンフィクション)
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Author:親馬シン
 原点であるフィクション「夜の長い街にて」を整理していく中で、自分が求めていたものの輪郭が明らかになると思っていた。
 しかし、実際にはそうはならなかった。

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