飛翔

作品原案として書き連ねています。 書きかけで試行状態ですが、踏ん切りをつけるために、一度手を離すことを目的としています。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

「芭蕉翁の細道紀行を極めようとする」飯坂温泉⑤:福島の子規2-34

 「十綱橋」と共に、子規が関心を寄せた湯野側の景色は、勢いよく流れ落ちる滝のようだ。子規は、「向かい側の絶壁によりそって、三層楼が立ち並ぶ間から、一條の飛爆玉を噴て走り落ちるのも珍しくいい景色だ」と、湯野側の景色を描写する。

 先にも想像したように、その「三層楼が立ち並ぶ間から、一條の飛爆玉を噴て走り落ちる」のは、西根堰の調整水路から摺上川に側に水量調整のために排水された水だろうと思う。ただ、この滝の位置が、現在と変わらないのかどうか不安がある。子規の描写からはもっと十綱橋よりなのかもしれないとも思えるのだ。
 それで、絵ハガキなどで十綱橋付近に滝が見えないかを確認するが、今のところ見つけられないでいる。ただ、この西根堰が顔を出すのは、十綱橋の南側のはずなので、現在の排水路でよさそうにも思う。先の絵でも、狐湯と切湯の間にその滝は描かれている。
 今は旅館の影になってよく見えなくなっているが、当時はこの滝を隠すような建物も少なかったので、よく見えたということなのだろうか。

 子規が来る少し前までの飯坂側からみた湯野の景色は、切り立った山の中に、北側の「狐湯」・中央の「切り湯」、そして橋の辺りに「下の湯(仙気の湯?)」の湯けむりが上がるという山の風景だった。
 それが、明治19年の道路拡張で、景色が激変していたのだ。切り立った山を、その奥まったところを走る西根堰まで削り取って道を広げたのだ。その西根堰から上の高台の崖は、削り取った岩肌がむき出しになった風景だったのではないかと思われる。
 そこに、新たな旅籠が立ち並び始まるというのが、子規が訪れて目にした湯野側の景色だ。
 絵ハガキでその頃の風景を確認すると、確かに絶壁に三層楼が立ち並ぶ。その上部の高台には、民家がみえるようだ。
         湯野の滝
 そんな風景の中で、この滝は流れ落ちていたのだろう。

 涼しさや瀧ほとばしる家のあひ

 子規から2年程時代が経ってここを訪れた鏡花も、この湯野側の「藤の花なる滝」に感嘆している。文人が、共通に感じる風景なのか、それとも、鏡花が子規の影響を受けているのかは、分からない。

スポンサーサイト

テーマ:エッセイ - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/10/27(水) 05:53:35|
  2. ○ 福島の子規(ノンフィクション)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<芭蕉翁の細道紀行を極めようとする」飯坂温泉⑥:福島の子規2-35 | ホーム | 「芭蕉翁の細道紀行を極めようとする」飯坂温泉④:福島の子規2-33>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://shin485.blog10.fc2.com/tb.php/157-c7c5bdfb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

タグそして検索

プロフィール

親馬シン

Author:親馬シン
 原点であるフィクション「夜の長い街にて」を整理していく中で、自分が求めていたものの輪郭が明らかになると思っていた。
 しかし、実際にはそうはならなかった。

 今は、知りたいことを追い求め、何も考えずに書きとめるだけだ。それでも充分満足している自分を感じている。

最新記事

カテゴリ

2014年10月15日までの発信内容 (10)
庭に集まる虫 (1)
花壇の花々 (2)
話題考2014-9 (6)
2014年9月15日までの目次 (3)
【会津へ向かう途中の風景から】 (1)
福島のイベント情報 (1)
2010年までの目次 (166)
○ 夜の長い街にて(フィクション)  (30)
○ 福島の子規(ノンフィクション) (52)
話題考 (49)
日々雑感 (28)
小さな目と小さな声 (6)
日々雑感2014 (1)
2014 (1)
2014年11月15日までの発信 (0)

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。